「完全に違法」いまだ摘発が後を絶たないパチンコ店の“ご法度事項” 「マズいです、逮捕されますよ」と注意喚起したが…

いまでも摘発されているパチンコ店の「自家買い」

　パチンコアンチからは「脱法行為だ！」「グレーゾーンだろ」などと騒がれる三点方式。パチンコ店・景品買取店舗・景品卸業者…の3つの業者で成り立っているわけですが、どうにもそれが気に入らないという人達は少なからず存在します。

　その一方で、いつまで経ってもなくならないのがいわゆる“自家買い”です。2020年以降だけでも福岡や東京、埼玉、愛知、神奈川など毎年どこかで摘発され、それほど目立たないながらもしっかりと報道されているのが現状です。

　完全に違法となる自家買いですが、実は私が知るホールにも自家買いしている所があったんです。それは、かつてある島に存在した小さなパチンコ店でした。

　少し前に、別の記事でお話した島のパチンコ店とは一切関係ないのですが、島といっても決して遠くないことから、お仕事で月1回くらいは足を運んでいた場所なんです。とはいえ、ほぼ1日仕事になるのでそのホールに行く際は他の予定を入れなかったんですよね。

　それを知ってか、商談が終わると必ず店長から「遊んで帰れ」と言われるんですよ。まぁそれがお約束ごとのような部分もあったので、これも仕事の内と割り切り少し遊んで帰るようにしていたのです。

　かといって優良台を教えてくれるなんてことは当たり前に一切なし。勝つか負けるかは時の運なのですが、ある時をさかいにカウンターにいるスタッフの行動がおかしくなりましてね。

　どうおかしいかというと、客に景品を渡すと同時に必ず急ぎ足で事務所に駆け込むんですが、なんと事務所裏から買取所に回り込み、ホール店員が買取の対応をしているというのが実態だったんです。

時には店長自らが買取所に駆け込むことも…

　時には店長自らカウンターに入りそのまま買取所に駆け込むこともあったそうですが、そのホールは当時からすでにイッパイイッパイでしかたらね。まぁそうなると限界も近いわけで、ほどなくして廃業してしまったんですけどね。

　もちろん店長には伝えましたよ。「マズいですよ、ヤバいですよ、おかしなことやっていませんか？ もし仮にやっていてそれがバレたら逮捕されますからヤメた方が良いですよ、犯罪ですよ」と。でも本当に追い込まれていたんでしょう。

　そりゃ、さすがに私自ら通報するようなことはありませんが、知ってしまった以上は黙って見て見ぬふりをするのも違いますからね。最終的には、上長に相談して取引を停止することでカタはついたのですが、代金の取りっぱぐれがなかったのは幸いでした。

　というわけで、今回は自家買いをしていた小ホールのお話でしたが、絶対にやっちゃ駄目です。え？ そのホールの自家買いは発覚して事件になったのかですって？ それは内緒です。