同社初の「CR対応マシン」が誕生！最高5個までの貯留が可能な傑作も登場【SANKYO羽根モノの軌跡―その9】

SANKYO羽根モノの軌跡―その9

　新世紀エヴァンゲリオンやマクロスフロンティア、機動戦士ガンダムSEEDや戦姫絶唱シンフォギアなど、今では当たり前となったタイアップ。パチンコ業界初のタイアップはフジテレビの深夜番組「ヤマタノオロチ2」とタッグを組んだSANKYOの羽根モノ『オロチョンパ(SPorⅡ)』で、発表会では芸人・河内家菊水丸が登場し、番組テーマソングにしてマシンのBGMにも採用された「オロチョンパ！」を歌ったそうだ。

　その『オロチョンパ』を発売した1992年には、3人組アイドルグループ「HI-ME(ひめ)」とコラボした『OL娘』もリリース。チャッカー入賞時や大当り中は、彼女たちの楽曲「むすめミンミン～がんばれ女の子～」を聞くことができる。

　一方、1993年に登場した羽根モノの中にタイアップはなし。それでも全てのマシンが非常に個性的で、多くのファンを虜にした。

　2月デビューの『マイティコングⅠ』は、巨大なコングが街で大暴れする様を再現。役物内部がコングの体で、足下に飛ぶ飛行機とのコンビネーションでゲームを盛り上げてくれる。

　通常時は羽根に拾われた玉が上下に動く手を抜けて口に入り、回転する飛行機に邪魔されずにVゾーンへ入賞すれば大当り。その後はコングの口が閉まって飛行機も停止し、足下に玉を貯留できるようになる。

　こちらも2月に導入された『オールドファッション(SPorGP)』は、当時としては珍しい左右非対称の役物を搭載。通常時と大当り中でVゾーンの位置が移動する点も大きな特徴のひとつで、通常時は前輪の10個穴のひとつがV→大当り中は玉が後輪に導かれて最高4個の玉を貯留できる。

　6月には『ホイールローダーⅠ』と『カジノ(GPor2)』の2機種が登場。まず前者は表示されたデジタルの数字で継続回数が変化。Vゾーン入賞後は役物上部のデジタルが回転し、「7」で止まれば継続15回、「3」は2回、その他は1回となる。

　盤面にディーラーとプレイヤーが描かれた後者は、羽根に拾われた玉が「ターレット」に空いた穴から手前中央のVゾーンに入れば大当り。大当り中はディーラーの腕に玉を1個貯留でき、ハズレ9カウントor羽根開閉18回後に解除される。

　9月にデビューした『ジャズメン(ⅠorⅡ)』は、役物上部にジャズメン人形、下部にはレコードを模した回転体を配置。Vゾーンは回転体下半分の奥にあり、羽根に拾われた玉が動くサックスや回転体を経てV入賞すれば大当りへと繋がる。

初当り後は以降「2回の大当り」に期待！

　10月には同社初のCR対応羽根モノ『CRダーリンⅡ』が誕生。役物内には中央にダーリン人形、手前左右にはギャングが配置され、1チャッカー入賞時はギャングだけが左右に動くものの、2チャッカー入賞時はダーリンの胸が上下してスカートが反転することで、スカートの下から落ちた玉がVゾーンへ続く橋状のパーツに乗りやすくなる。

　大当り中はダーリンのスカートの上に最大3個までの貯留が可能。大当り後は左肩にある回転体が左に回り始めてくぼみに入った玉をワープへ誘導→ワープからの玉は2チャッカーに入りやすい位置に放出されるため、次回大当りへの大チャンスを迎える。

　ちなみに、この動きは初回大当り後、2回大当りまで継続。よって、合計3セットの大当りが狙える。

　12月に登場した『コスモクラフト(GPorSP)』は、役物内部に宇宙ステーションをイメージした「コスモループ」と、その下に「コスモリング」を搭載。大当り中は筐体上部から「コスモマシン」がループの内部に落下し、2つの間に溝ができて最高5個までの貯留ができる。