【パチンコ名機】新規メーカーが誕生させた「超強力連チャン機」の思い出

「パチンコ名機を」振り返る本企画。今回は新規メーカーが誕生させた「超強力連チャン機」に関するエピソードを、羽根モノに対し熱い思いを持つ「大森町男」氏に語っていただいた。
■羽物モノ本来のゲーム性を実現!
K田さん、その節は本当にご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした。
遊技場設備機器メーカーとして業界を牽引していたエース電研がパチンコ機の製造にも着手し、「aaa」というブランド名で『CRむし虫ランド』を発売したのを皮切りに、続々とデジパチをリリースしていたが、ついに同社初となる羽物モノを世に送り出した。それが『デカチュー』である。
タイアップマシン全盛の中でもほとんどオリジナルのコンテンツによる機械づくりを行い、独自のスタイルを貫く個性的なマシンの数々は、多くのパチンコ好事家の心を捉えるところとなった。
もちろん、そのメーカースタイルは羽物モノでも変わりはない。と思いきや、メイン役物は三洋の『サーカスIII』に代表される円形回転体のそれであった。ただ、細部にはメーカー独自のこだわりが満載されている。
その筆頭は羽根である。機種名のごとく、巨大な電チューを思わせる形状の羽根が丁寧に玉を拾ってくれる。羽物モノの個性は役物ばかりではない。この羽根のスタイルも千差万別で、羽根の動きや拾い方を見てるだけでも楽しかったりする。
中には短すぎ・小さすぎて拾われにくい、開く角度や幅が狭すぎて拾われにくい、開いた時に水平になる、あるいはそれに近いので、勢いよく入った玉が反対の羽根から飛び出していくような機種もあった。
スタートチャッカーがデジパチのようなヘソ構造になっていて、ここに玉が入ると羽根が開放する。で、ヘソ入賞時に役物に設置された2桁の7セグが変動するのだが、これは羽根開放回数の抽選ではなく、直撃大当り、つまりデジタルによる大当り抽選も行われている。
要は1種2種混合機なのである。とはいっても直撃大当り確率は1/499なので、おまけの要素が強い。役物の大当りを重ねることで出玉を積み上げていく羽物モノ本来のゲーム性となっている。
そういった視点でみると、玉がよく拾われるような構造である「電チュー」の羽根は形状の上で起こる不運が少なく、しかもある程度の大きさがあるのでストレスなく玉の行方を追えたものである。
■当時の恐怖が「フラッシュバック」

ところで、羽物モノタイプの混合機と聞いて思い浮かべるのが「時短」の存在であろう。本機にも当然のように時短機能が搭載されている。すべての大当り後に20回転の電サポ機能が発動し、連チャンを狙えるのである。
これが強力であった。役物確率が1/10(見た目)での20回転時短である。当然、台の調整にもよるが、時短連チャン率がすこぶる高く、この性能によって「甘い台」と認識されていたし、私自身もだいぶ勝たせてもらった記憶がある。
このように遊技機のメーカーとしては新興で、新規参入してきたaaa(エース電研)ではあるが、初めての羽物モノで完成度の高いマシンを作り出した。そんなエース電研に私は苦い思い出があり、その名を聞くといつも当時の恐怖がフラッシュバックするのである。
■器の大きさに恩義を…
新機種の取材・撮影を寝坊によってすっぽかしてしまったのである。虫の知らせか、寝ているにもかかわらず何かとてつもなく悪い予感に襲われ、飛び起きると同時に時計を確認すると取材予定時間がとっくに過ぎていた。
血の気が引いて、取材に同行してもらう予定だったカメラマンに連絡を取ると半ギレで「もう帰った」と言われる始末。その後すぐにエース電研の担当者に謝罪をかねた説明の電話を入れるも用事で席を外していると受付の方にあしらわれたのである。
結局その日は担当者と連絡がつかずじまい。次の新機種の取材まで謝罪の機会は訪れず、ようやく迎えた対面の時に吐きそうになるほど緊張しながら現地ヘ向かい、まともに担当者の顔を見ることもできないまま「申し訳ありませんでした」と謝ったのである。
出禁でもおかしくない案件に「こんなことは初めてだ」と軽口で雰囲気をやわらかくしていただいた担当者の度量に感謝し、器の大きさに恩義を感じる以外なかったのである。
※本記事は2019年12月配信記事を再編集したものです。
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