パチスロ「設定1でも誤爆多発」爆裂スぺックの先駆け的存在! 名機ランキング上位の「119%マシン」も話題に【5号機を支えたトップメーカーの軌跡~山佐編~③】
5号機初期の暗黒時代を支え、後のAT・ART全盛期時代でも華々しい活躍を見せたヒットメーカー。その「軌跡」をご紹介するこのコーナーでは、当時話題だった名機たちをスペックや特徴を交えながら振り返る。
今回は、山佐編第三弾だ。
安定感と爆発力を兼ね備えた4thリール搭載機『パチスロキン肉マン』の高稼働が続くなか、山佐は2018年8月、同じく4thリールを搭載した『バイオハザード』をリリースした。
スぺックはボーナス+ARTタイプ。BIGとREG、ART「バイオハザード」で出玉を増やしていく仕様だ。
本機最大のポイントは5号機規則の限界を攻めた出玉性能で、設定6の出玉率は当時屈指の119.5%。それに加え、BIGボーナスの獲得枚数はART搭載機の中では破格の約340枚となっている。
もちろん、設定6はボーナス合算確率、ART突入率いずれも別格で、イベント日では『キン肉マン』と並ぶ、ホールの看板機種として人気を博したのだった。
またリール制御や映像演出も俊逸で、成立フラグを見抜く打ち方として「中押し」「逆押し」が存在し、演出面は「扉演出」や「ハンター視点演出」などプレイヤーを飽きさせない多種多様なパターンを搭載。今なお「5号機の名機ランキング」で上位に食い込むほどの人気ぶりだ。
出玉設計、演出面ともに文句なしの出来栄え。そんな『バイオハザード』の登場によって、山佐への注目度はさらに増すことなる。
同年10月には、サウンドプロデューサーとしてGacktを起用したボーナス+ART機『バウンティキラー』を販売。そして12月には、『ウルトラマン』のタイアップ機としては5号機初となる『ウルトラマン・ザ・スロット』をリリースすると、すぐさま本機のとんでもない爆発力が話題に。
BIGとREGの2種類のボーナスと、純増約1.0枚のART「ウルトラモード」が出玉増加の軸となるのだが、このARTのストック性能が時として“大事故”を引き起こしたのである。
ARTはナビストック管理タイプで、抽選は主にボーナス成立時やミッション成功などで行われる。その振り分けは最大11個となっており、特にREGは大量上乗せのチャンス。ゼットンに勝利で通常時は最低2個、ART中であれば最低3個のストックを獲得できるのだ。
その上、4個以上の振り分け率は現実的に引ける数字となっており、その日の獲得出玉は「ゼットンが握っている」と言っても過言ではない。5000枚程度の出玉なら十分に射程圏内であり、なかには「一撃で万枚」を達成するプレイヤーもいたほどだ。
そうした荒々しい出玉性能のゆえ、ガチプロからの評判は芳しくなくなかったが、一方で低設定でも誤爆に期待できるスぺックのため、ヒキに自信のある一部スロッターから絶大な支持を受けた本機。もしかしたら、後の爆裂時代でよく見られた所謂「事故待ち台」の“先駆者的存在”だったのかもしれない。
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