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裏モノ化で超爆連仕様に変貌… リアルボーナス連チャン機の元祖【パチスロ名機列伝】

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リアルボーナス連チャン機の元祖

 通常時は基本的にボーナス無抽選状態に滞在し、トマトを揃える、即ち特殊1枚役を取りこぼすことでMBが入賞。このMB消化後は「本来の通常時」へ移行し、高確率でボーナス抽選が行われる「リノシステム」は、現行マシンの中で唯一、リアルボーナスの連チャンを可能とする画期的なシステムと言える。

 では、そのシステムを世に広めた山佐は、なぜ『リノ』としてリリースしたのか。それは他でもない、1991年に登場した3号機の初代『リノ』がゴリゴリの連チャン機だったからである。

 ニイガタ電子精機が手掛けた本機は、シングルボーナスや集中役を持たない純ボーナスタイプ。ビッグ出現率は設定1:341.3分の1~設定6:240.9分の1、REG出現率は設定1:282.4分の1~設定6:240.9分の1と非常に穏やかなスペックで、出目に関しても左&右リールで7絵柄orドル袋orコインのいずれかをハサんで小役が外れればリーチ目と、シンプルで遊びやすいマシンなハズだった。

裏モノ化で爆裂仕様に変貌、そして強烈な攻略法も発覚

 だが、当時は新機種が軒並みチューンアップされる裏モノ全盛期。御多分に漏れず、本機もRAM領域に「注射」による特殊プログラムを書き込まれ、デビューからほどなくして爆裂化したのである。

 数あるバージョンの中で、最も有名且つプレイヤーを魅了したのが「小役落ち連チャンver.」。ビッグ終了後5G以内に小役が揃えば、正確に言えば小役が揃うことでヒットゾーンを直撃すれば次ゲームで必ずビッグフラグが成立するといったシステムで、初当り確率はかなり抑えられたものの、その分、ビッグを引き当てれば常に連チャンに期待が持てることから、ビッグ後のアツさは他機種の比ではなかった。

 一方、本機は様々な攻略法が存在したことでも知られており、まず最初に発覚したのは所定の手順を踏めば自在にビッグボーナスをかけられた「カミカゼセット打法」。この攻略法は精算ボタンに対策部品を取り付けることで封じられたが、等倍返し時の小役還元率が100%を上回る点を利用した「永久コイン抜き打法」は内部プログラムを組み直さなければならず、注射で等倍返し処理を消すという対策が講じられた。

 新たな攻略法が発覚するたびに注射を打ち続けた結果、本機は何かのはずみで注射が飛ぶと一巻の終わり。結局、翌年1992年の暮れには検定取り消し処分を受けたこともあり、悲運の名機として今なお、オールドファンたちの間では語り継がれているのである。

(文=編集部.)

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