パチスロ「怪物カエルの直系後継機」~4号機名機伝説~山佐4号機『パルサー』シリーズ編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.145】
アニマルかつみの回胴青春時代Vol.145
1993年春、メーシー販売の『トロピカーナ』とともに国内メーカー初の4号機としてリリースされた山佐の『ニューパルサー』。
打ち手を選ばぬオーソドックスな仕様とスペックに、山佐のお家芸である緻密なテーブル制御が繰り出す多彩なリーチ目を搭載。新たに採用されたマスコットのカエルの親しみやすさもあって、ライトユーザーからマニアに至る多くのファンに支持された本作は、累計販売台数23万という史上空前のメガヒットを記録するに至った。
今回は、そんな「怪物カエル」の遺伝子を受け継ぐ4号機『パルサー』シリーズの初期3作を取り上げてみたい。
■ワイワイパルサー2
1996年春にリリースされた、シリーズ第2弾。
『ニューパルサー』と同様、マスコットにカエルを採用しており、今作では「コマッタ君」の愛称が与えられていた。下パネルには「やんちゃな子カエルたちに手を焼くお父さんカエル」という設定のイラストが描かれおり、よりキャラクタを強調した意匠となっている。
ハード面では筺体に一部リニューアルが施されており、上部ランプのデザインが一新。そして、リールの幅が従来の52ミリから59ミリに拡がり、絵柄の視認性がアップした。
仕様は、山佐のお家芸ともいえるスタンダードなAタイプ。役構成や払い出しは、『ニューパルサー』を完全踏襲している。スペックについても同様だ。
ゲーム上の最大のセールスポイントである山佐伝統の大量リーチ目については、『ニューパルサー』の踏襲というよりも、直近の先発機である『ピンクパンサー』に近いものがあった。
また、本作を象徴するリーチ目の法則として、「枠内チェリー4個以上停止」が挙げられる。左リールのチェリーの有無を問わず、とにかく枠内にチェリーが4個以上あれば、小役やリプレイが同時に停止するものを除き、すべて鉄板となったのである。
この斬新でユニークな法則は、後継の数機種に受け継がれ、山佐流大量リーチ目の新たな定番としてファンに親しまれるのであった。
■ニュービッグパルサー
1996年夏にリリースされたシリーズ第3弾である本作は、1989年にリリースされロングセラーとなった2-2号機『ビッグパルサー』を4号機にリメイクしたマシンである。
先代から継承されたキャラ絵柄「目玉付きスイカ」は、ワイドリールに合わせて横に長くなり、さらには忍者のポーズを模した手が加えられた。また、初代のデザインを受け継ぐチェリーには『ニューパルサー』の系譜であることを示すようにカエルが添えられるなど、遊び心に溢れた意匠が目を引いた。
例によって、仕様やスペックは『ニューパルサー』を踏襲しており、役構成や払い出しからボーナス確率、機械割に至るまで、大きな違いは見られない。
ただ、導入直後の初ホール実戦では、凄まじいまでの連打が炸裂。導入直後の高設定ゆえ…と思われるが、それをふまえても強烈すぎる連チャン性に、「あのニューパル連チャンが完全復活か!?」との声があがった。
ゲームを彩るリーチ目については、先の『ワイワイパルサー2』の路線をおおむね踏襲しており、例の「枠内にチェリーが4つ以上停止」の法則も、当然のことながら健在。
2号機時代の名機をモチーフに、よりバラエティに富んだ出目を満載した本作は、初代を知るベテランから『ニューパルサー』でパチスロを覚えたヤングに至る多くのファンを魅了し、好セールスを記録した。
■ケロケロパルサー
1996年秋にリリースされたシリーズ第4弾。2号機時代の名機をリメイクした前作『ニュービッグパルサー』とは違い、こちらはカエルのマスコットが象徴するように『ニューパルサー』や『ワイワイパルサー2』の直系後継機といった趣である。
仕様やスペック、そして例の「枠内にチェリーが4つ以上停止」を含めたリーチ目などなど、すべてにおいて前2作をほぼ踏襲したものとなっており、一見すると「ただのデザイン違い」といった感じの本作だったが、従来の山佐のマシンにはなかった攻略要素が話題と注目を集めた。
ビッグ中の2枚チェリーに設定1と6とで2倍もの差があり、これをカウントすることで高設定か否かが判別可能だったのである。
ただ、2倍の差があるといっても、試行回数を増やさないことには正しい判断はつかない。すなわち、リプレイハズシを駆使して獲得枚数アップを目指しつつ、試行回数すなわち小役ゲームを目一杯、引き延ばすことが必須とされた。
ちなみに、肝心のビッグ中判別の信頼度だが、攻略情報誌が行った全設定実戦ではご覧のとおりの結果となった。一応の目安にはなりそうだが…正直、なんともビミョーな感じであった。
そんな感じで今回は、メガヒット作『ニューパルサー』の遺伝子を受け継ぐ4号機『パルサー』シリーズの初期3作をご紹介させていただいた。
いずれのマシンも、古くからの山佐フリークの支持を得て、そこそこの人気は獲得したのだが、同じ時期、『クランキーコンドル』を筆頭とするユニバーサル系技術介入マシンが若者を中心に大ブレイクし、市場での形勢が逆転。
伝統を守ることに固執し保守的なマシン作りをしてきた山佐も、変革の必要性に迫られるのであった。
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