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パチンコ「大当り終了後も出っ放し」状態!?

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多くのユーザーを虜にした名作の数々

 ひと昔前までのパチンコは種別があり、「デジパチ」「羽根モノ」「権利モノ」「一般電役」という区分でした。

「一般電役」のゲーム性は、基本的に大当り後に1個目の電チュー(もしくはアタッカー)に玉を入賞させないと、他の電チューを連動させることができません。連動させられないのならば、出玉を得ることができないのです。

 さらに、電チューを連動させている間に別側に備え付けのスルースタートから連チャンを目指すことが可能です。大当り中に再度大当りすると、そこから大当りスタート→出玉もそこからまた増えていきます。

 ただし一般電役は他の種別よりは機種数も少なく、設置台数も少なかったのです。理由は定かではありません。デジパチ感覚で打てますが、スタートはスルー方式なので権利モノと同じく持ち玉の減りは早く、大当りして電チューに入賞できなければ、いわゆるパンクと同じでした。

 そんな一般電役を創意工夫し、現在でも発表しているメーカーが「豊丸産業」です。

「画期的な機能」を初搭載したパチンコ機

 豊丸産業と一般電役の代名詞的な大ヒット作といえば、『ナナシー』しかないと思います。大当り確率は当時では遊びやすい158分の1で、純正な大当り出玉1回分の出玉は約2,400発でした。独特な絵柄構成で上段と下段のコインがそれぞれ3つ揃って大当り…これは、他のメーカーにマネができなかった仕様でしょう。

 この『ナナシー』の登場は1996年でしたが、それよりも前の1994年に一般電役の地位を確立した機種が登場しました。『勝負伝説』です。

パチンコ「大当り終了後も出っ放し」状態!?の画像2 大当り確率220分の1に対して、純正大当り1回の出玉が2,800発平均もありました。この頃のデジパチでも約2,300発が平均。約500発の差が大きく、同機種を導入したパチンコ店では高稼働でした。

 また一般電役は連チャンすれば、そこから大当りと同時に出玉もスタートします。先ほども記載した通りに出玉1回分が約2,800発ですので、途中からスタートすれば大当り終了後にも出玉が遅れて出続けている状況がありました。いわゆる大当りと出玉の「上乗せ」だったのです。

 数回連チャンしてしまえば、大当り後の出っ放しみたいで優越感に浸れました。特に、閉店間際での連チャンでは閉店時間を過ぎても出玉が続いていたので、店員さんが嫌な顔をしていることもありましたね。

『勝負伝説』のモチーフはその名の通りに和風なテイストでしたが、液晶奥の襖に描かれていた「青い花」が咲いていると連続保留予告となります。その数回転後でリーチになると信頼度が高くなりました。

 実は、これがパチンコで初めての連続保留予告を搭載したものだそうです。後にそのシステムは、同社の一般電役機に採用されていくのです。

『勝負伝説』はシリーズ化されていませんが、一部のファンが根強く存在するのも事実です。その魅力は当たりやすさも必要ですが、大当り終了後も出続けていた出玉なのかもしれません。

(文=四本コーヒー店.)
<筆者プロフィール>
 パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は(よんほん)ではなく(よつもと)である。

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