【パチンコスぺック研究】前例のないRUSHシステムを採用!? 92%ループの高継続スぺックが魅力のシリーズ最新作!
CRからP機への移行は、結果的にパチンコの技術的発展を加速度的に進めることとなった。もちろんそれまでも革新的な機種は存在したが、次回ループ・ST・転落抽選あたりを中心に似たようなシステムで運用されていた。
スペックやゲーム性による新たな展開を行いづらい状況でもあっただろうが、その技術力の向かいどころとして、台枠やギミック方面に代替し、注力していったのではないだろうか。
P機にまた新感覚スぺックが登場
それはともかく、P機にまた新感覚のゲーム性が搭載された機種が登場した。『P七つの大罪2 神千斬りVER.』である。
先行のミドル機は3000発出玉を装備した出玉力を持ち味にするマシンであったが、本機では約92%の継続率を誇る連チャン性に特化したスペックに変化している。
その本機の目玉となる「パーフェクトタイムHYPER」は、時短10000回転で展開するRUSHモードだが、1/25.0の大当り確率とは別に1/227.4でモード終了の抽選をしている、いわゆる転落抽選タイプとなっている。
と、ここまでの説明では普通の高ループと代わり映えしない。ラッキートリガーも搭載していないし、いったい何が新しいのか?
それはRUSH突入のカギを握る“チャレンジモード”にもRUSHと同じシステムを採用しているのである。メインのRUSHが転落抽選となっている機種は枚挙にいとまがない が、この突破に関わるサブモード(引き戻しゾーン)で転落抽選が展開する機種は非常に珍しい。
転落抽選タイプは振り分けでRUSHや確変への突入をコントロールすることが一般的だ。また、『P真・花の慶次2〜漆黒の衝撃〜EXTRA RUSH』のように突破型のゲーム性が組み込まれた機種もあるが、突破の際(チャレンジモード)には従来的な機能としての時短で行われている。
なぜチャレンジモード・突破モードで転落抽選を採用しないのか
では、なぜチャレンジモード・突破モードで転落抽選を採用しないのか。それは転落抽選の確率を変えられないからだと思う。これまで複数の転落抽選確率を持つ機種は見当たらない。これを踏まえて。
メインのRUSHでは当然、高い継続率に設定する。そのために転落抽選確率を1/200とか1/300とか抑えた数値にするので、そうすると確率を変えられないチャレンジモード・突破モードの突破率も高くなってしまい、スペックバランスやゲーム性が破綻してしまう。
しかし、この『P七つの大罪2 神千斬りVER.』では、チャレンジモードの「魔人バトルモード」とRUSH「パーフェクトタイムHYPER」では転落小当り確率が異なり、前者の突破率を下げることを可能にした。
開発者ボイスによれば、特図2の振り分けで「魔人バトルモード中に転落させる小当り」と「パーフェクトタイムHYPER中に転落させる小当り」の内訳があり、それぞれのモードによって該当しない小当りは発動させないようになっているようだ。
チャレンジモード中に上アタッカーがパカパカすることがあるが、これはRUSHの転落小当りを引いた際に起きる挙動らしい。
P機では、普通図柄抽選を利用した実質確率の変動や図柄による内部状態の変化を利用した大量出玉獲得など、さまざまなアイデアにより多彩なゲーム性を実現してきたが、またひとつ、新たな可能性を示したマシンが登場したのである。
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