今のスマスロは「昔の裏モノ」よりエグい？本格派ライターの「独自理論」も飛び出す!!【特別対談『ドラゴン広石×ゴトロニ×濱マモル』】

　都内某所に集まったドラゴン広石氏・ゴトロニ氏・濱マモル氏の3人。彼らは仕事柄、メーカーショールームに足を運ぶこともあり、新台に詳しい。

　今回の座談会では6月にデビューしたパチスロを中心に語っていただいた。

• ＜【特別対談】目次＞
• スマスロ新機種について
• すげースマパチの印象が悪いんだ…
• 今はパチンコの台数が増えてないです
• 5,000枚飲まれるのが当たり前って…
• 多分、上の設定ほど250Gで当りやすいと思う
• もう、警察庁にケンカを売りますよ（笑）
• 号機を重ねるごとに波が荒くなってる？

■スマスロ新機種について

ドラゴン広石（以下、広石）「6月の新機種って、パチスロ界を盛り上げる機種がいっぱいありましたよね」

ゴトロニ（以下、ロニ）「たとえば？」

広石「星矢(『L聖闘士星矢 海皇覚醒 CUSTOM EDITION』)、『L ToLOVEるダークネス』、ストリートファイターV(『スマスロ ストリートファイターV 挑戦者への道』)とか。みんな、ひと通りは打ってますよね？」

ロニ「僕らは事前にショールームで打ったりもしますからね」

広石「星矢はショールームで打ってないけど、世の中に出回ってるスランプグラフを見ると、5,000枚マイナスとか頻発してて、そこからガーって伸びたり…」

濱マモル（以下、濱）「あの台は激しいですよね。完走して上位ATにぶち込んだら1G純増も約5.1枚にアップしますし」

広石「あ、それか。スランプグラフの角度が急に変わるやつは」

濱「そうですね、きっと」

ロニ「根っこのところは戦国乙女(『L戦国乙女4 戦乱に閃く炯眼の軍師』)に近いのかな。でも、戦国乙女はツラぬいても必ずATが付いてくるわけでもないし、上位に行くわけでもないから…」

広石「ツラぬいて即落ちなんて、何回やったか」

濱「わはははは。広石さん、戦国乙女がお好きですよね」

広石「そう。で、戦国乙女を作ったチームリーダーさんがToLOVEるダークネスを作ったそうですよ」
濱「あ、そうなんですね」

広石「だから、ToLOVEるダークネスの方が戦国乙女に近いんだけど、戦国乙女を3倍か4倍荒くしたのがToLOVEるダークネスだね」

濱「でも、ToLOVEるダークネスはST機だし、ゲーム性は違いますよね」

広石「まぁカバネリ(『パチスロ甲鉄城のカバネリ』)に近いですよね」

ロニ「チャンス目が出るあたりはカバネリだけど、打った印象はカバネリじゃないですよ」

■すげースマパチの印象が悪いんだ…

－最近はパチンコも好調です。

濱「ラッキートリガー搭載機が調子いいですよね」

広石「俺はまどマギ(『P魔法少女まどか☆マギカ3』)で酷い目にあったぞ」

－この間、コラムで書かれていましたね。

広石「1％を引いて駆け抜けってありか？」
ロニ「その辺がパチンコの弱点ですよね。スロットだったら『レアフラグを引いたから、ストックを3つ乗っけるぞ、オイ、コノヤロー！』みたいなのができるのに」

広石「パチンコはできないからね」

ロニ「パチンコも上位RUSHに行って、落ちるんだけど、下位RUSHで当り1回はもらえるよって作りだったらできるんですけどね」

広石「できるんだ、それ。そういう仕組みはスマスロだけかと思ってた。だから俺、すげー印象が悪いんだ、スマパチに対して」

ロニ「おおっ、いいぞ。そういう話が聞きたかった」

濱「わはははは。まぁ上位RUSH駆け抜けはキツいですよね」

広石「シャレにならんって」

ロニ「パチンコも頑張ってますよ。RUSHを上位と下位に分けて。結構、スロットに寄せてるんですよね」

広石「でも個人的には、ラッキートリガーはあんまり好きじゃない。だって、ラッキーっていってる割にはラッキートリガーに入らないと勝負にならない。そりゃあないだろうって」

ロニ「まぁそうですよね」

広石「今まではSTに入れたら第1段階、スタートラインに立てたじゃないですか。今は、さらにもう1個、ラッキートリガーに入ってスタートラインだから。キツすぎるよ、それは」

濱「実質MAXタイプのラッキートリガーは怖くて打てませんけど、甘デジのラッキートリガーは結構、好きですよ。ちょこちょこ当りながら一撃を待つ…みたいな」

■今はパチンコの台数が増えてないです

ロニ「僕は競馬のやつが気になってたんですけど…」

－『ぱちんこGⅠ優駿倶楽部2 ラッキートリガーver.』ですね。

ロニ「それです。でも、近所に全然、設置されなくて、結局、まだ打ててないんですよね」

広石「今、設置台数が多い機種ってないよね。せいぜい1万台とか2万台」

濱「番長4(『押忍！番長4』）って、どれくらい売れたんですか？」

ロニ「あれは2万台とかじゃないですかね？」

濱「あ、そんなもんなんですね。もうちょっと売れてるのかと思ってました」

ロニ「とにかく、今はパチンコの台数が増えてないです。びっくりするくらい」

広石「それはやっぱりe機、スマパチの信頼度の低さがあるんだろうね。だって、e機とP機を同時に出して、どっちが入るかっていったら、やっぱりP機だし」

ロニ「あとは、ユニットもスマパチとスマスロで共有できるんで、『どっちにユニットを使うの』ってなると、スマスロになっちゃう。そうなると、スマパチはどんどん流行らない」

濱「でも、今度の慶次(『花の慶次～傾奇一転』)はe機の方が売れてるらしいですよ」

ロニ「初めてのケースですよね。試金石になると思います。お客さんの反応が」

広石「へー。じゃあ、慶次は意外といけるのかもしれないね。今までe機で跳ねたのってリゼロ2(『e Re:ゼロから始める異世界生活season2』)くらいかな」

濱「ソードアート・オンライン(『スマートぱちんこ ソードアート・オンライン』)も初動はよかったんですけどね」

ロニ「でもホント、最初だけでしたね」
濱「初当りが基本3Rとか、その点がちょっと…」

広石「パチンコの弱点だよね。初当りで出玉が取れない」

濱「まぁパチスロのチャンスゾーンって考えればいいんですけど、パチンコは回せるゲーム数が圧倒的に少ないじゃないですか、パチスロよりも。だから、初当りである程度の出玉が欲しいんですよね」

広石「それに、パチンコは店の裁量ひとつだから。だって、千円12回の台を誰が打つのよ。都内で打ったらビックリするよ、どこもかしこも千円12回」

ロニ「大丈夫です。千葉県ではひとケタを堪能できます」

濱「わはははは。ひとケタはつらすぎる」

ロニ「うわー、俺が今打ってるスプラッシ×スプラッシュ(『Pフィーバースプラッシュ×スプラッシュ』)、千円6回ってなんだよ。昔の権利モノじゃないんだからさーって」

広石「わはははは。権利モノでももっと回るよ」

■5,000枚飲まれるのが当たり前って…

濱「スプラッシュ×スプラッシュはSANKYOの台でしたっけ？」

－そうですね。

広石「SANKYOは今、パチもスロも勢いがありますね」

濱「2期連続で過去最高益らしいですもんね。株を買っておけばよかった」

広石「からくりサーカス(『パチスロからくりサーカス』)とシンエヴァ(『ぱちんこシン・エヴァンゲリオン』)のおかげなのかな。でも、パチスロは荒い方向にいってて、全部がからくりサーカスみたいになっちゃってる。

さっきの聖闘士星矢もそうだし、ToLOVEるダークネスもそうだし。5,000枚飲まれるのが当たり前の世界になっちゃってて、それはどうかなって思っちゃう」

ロニ「今は試してるんじゃないですかね」

広石「試すのはいいけど、全部がからくりサーカスになったら困る。今はいくつか選択肢がある中で荒い台が出てきてるからいいんだけど、全部がからくりサーカスになったら誰が打つの。打たないでしょ」

ロニ「やっぱり今は、ジャグラーを除いたら一番稼働がいいのはモンキーターン(『スマスロモンキーターンV』)ですよ。からくりサーカスはよくできてるんですけど、波が荒すぎて付いていけない人が多いです」

広石「今日、ここに来る前に駅前のお店を覗いたけど、ToLOVEるダークネスは誰も打ってなかった。ブイブイいわせる台なのに、付いていける人間がこんなに減っちゃったんだな」

濱「面白いんですけどね」

広石「面白いよ。でも、一歩間違えたら10万円負けるって台だから」

濱「STで3連させて、その3連目で上位STを刺せないとキツいですよね。自力で6連はムリ！」

広石「3連で上位ST入れても駆け抜けっていうのが何回もあるからね。プライベートで2回打って、ちょっと心を折られて、もう打てないかなって気分になっちゃってる、残念ながら」

■多分、上の設定ほど250Gで当りやすいと思う

－あの台、1G純増はどれくらいでしたっけ？

広石「高いですよ。6.6枚とか」

ロニ「だから、当っちまうと早いんですよ」

広石「しかも、1つの塊がカバネリの倍くらいあって、700枚くらいは取れる。ボーナス1回の最低は100枚だけど」

濱「ボーナス1回の最大は何枚でしたっけ？」

広石「1,600枚。それが選ばれれば1,400枚くらいは出るから、もう完走は待ったなし。あれもだから、完走でループしてループしてって感じなんだろうな、バカみたいなスランプグラフは」

濱「アタシは正直、カバネリより好きです。当てたら絶対、STに入りますし」

広石「そうね。駿城ボーナスっていう残念がないね」

ロニ「わはははは。あれね」

濱「やっぱり、ゲーム数でのボーナス当選は設定差があるんですかね？ 250Gの」

広石「あれは多分、ある。250Gで当りやすいと思う、上の設定になるほど。基本、当らないですから、250Gで」

ロニ「なるほどね」

■もう、警察庁にケンカを売りますよ（笑）

広石「あと、酷いのがさ、お店が設定1を使ってるんだよ」

濱「あー、設定1だと下パネが消灯するんですよね」

広石「メーカーも悪いよ、オリンピアが。設定Lとはいってない、設定1だから。お店は使うよね、設定1は。俺、個人的にオリンピアは一番好きなメーカーだけど、今回のはよくない」

－たしかに、設定1ですと普通に使うホールもありますよね。

広石「知らずに使う。それで、知らずに使った店がSNSで晒されて」

－全台消灯している画像がありました。

濱「わはははは。そんな店、絶対に行きたくない」

ロニ「全台はねぇだろって思うな」

濱「ですね。これは、明らかに意図的」

ロニ「意図的っていうか、設定1でやる気満々。で、メーカーの話を聞いてない。きっと、ある程度は説明しているハズなんです、メーカーも。まぁそもそも、そういう設定を用意しなきゃいけないのが、台を作るにしてもマズいし、試験方法もマズいんですけどね、早い話が。もう、警察庁にケンカを売りますよ（笑）」

濱「わはははは」

広石「ゴトロニが酔ってきました」

ロニ「そういう意味で考えると、ホールの方々も被害者ですよ」

広石「メーカーとしては『使ったらヤバいですよ』ってことで、下パネが消灯するようにしてるわけだから、それを使うか使わないかはお店側の判断でしょ」

濱「アタシは、そんな設定があること自体がヤバいと思います」

ロニ「そう、そこなんですよ」

■号機を重ねるごとに波が荒くなってる？

広石「でもさ、考えてみなよ。今のスマスロって、一歩間違えたら4号機くらいに波が荒いよ」

濱「間違いないです」

ロニ「それは5号機からいわれてましたけど、一番波が荒いのは今ですよ」

広石「でしょ」

ロニ「5号機の(AT純増)3枚機とかあったじゃないですか。いっぱい万枚出てた北斗とか」

広石「あー、転生(『パチスロ北斗の拳 転生の章』)ね」

ロニ「あの頃が一番キツいとはいわれてましたけどね」

広石「結局ね、そうやって体裁上は、波が荒い4号機は不適合機だって5号機になったのに、むしろ号機を重ねるごとに波が荒くなってる」

ロニ「5号機で万枚がよく出たのって、あれは設定5や6を使うから出てたわけで、設定1では出ないんです、100％に近い確率で」

濱「今のスマスロは低設定でも万枚、出ちゃいますもんね。昔の裏モノよりエグい」

ロニ「4号機の裏モノってマイルドですから」

広石「たしかに、今みたいな無茶苦茶な負け方はしなかった」

ロニ「合法的に試験を通ってるか通ってないかの違いはわかりますよ。わかるんですけど、じゃあ、ギャンブル性能だけの話をしたら、4号機の裏モノの方が善意ですよ。だから、試験方法が完全におかしいんです」

広石「あー、俺、ロニに洗脳されてるのかな。そう思えてきた」

濱「わはははは」

ロニ「やっぱり、10万円は負けないですもん。昔の裏モノは」

濱「よほどのことがなければ、そこまで使うことはすごく稀でしたよね。使ったとしても、粘りに粘って嵩んだ投資であって、今みたいに昼過ぎで10万円負けることはありませんでした」

広石「俺、この間、ToLOVEるダークネスで夕方4時の時点で9万円使って…」

ロニ「多分、マイナス5,000枚くらいで、差枚数を見て出すか出さないかを管理してるんですよ。で、4分の1くらいで救済措置が発動すると『頑張りましたね！』って出てくれるんです」

広石「わはははは。ヤバいよ、それ。(読者が)本気にするから、ちょっと抑えて」

ロニ「はい、すみません。でも、俺は逆手に取られてんじゃねーかなって部分もあるんですよね」

広石「なんとなく、それはわかる。管理されてるような胡散臭さというか」

ロニ「よくいわれてるじゃないですか、そうなんですよ」

濱「アタシも、管理されてる感は否定できないです」

ロニ「みんな、そう思っちゃうんですよ。あ、でも、それは俺のセイか」

〇〇〇

あちこちで万枚を吐き出しているスマスロは波が荒い、とは3人の談。ゴトロニ氏の独自理論も飛び出したが、こちらに関しては、信じるか信じないかは読者諸氏次第だ。

さて、次回は「パチスロ必勝ガイド」の裏話について。どんな話が繰り広げられるのか。乞うご期待だ。