『忍魂』の最新作に向けて、初代忍魂をアキバのまこさんが思い出す

　そしてART月光ノ刻の消化方法は現在の押し順AT、ARTと違い、左リールの三択ボーナス図柄頭のベルを目押ししなければならなかった。

　元気だった頃の母がホールから連絡をしてきて様子を見に行った時、消化速度は遅いとはいえ、楽しそうに一生懸命色押しARTを消化していた後ろ姿を僕は今でも忘れることが出来ない。
　近所のホールから忍魂が姿を消し、時を同じくして僕の母もパチスロコーナーから姿を消した。

　しかし今現在でも全国に20店舗程ではあるが、再認定を受けながら初代忍魂を大切に設置しているホールがある。僕がもう少し心を広く持ち、母と心を通わせることが出来ていたら「まだ打てる店があるんだよ」と伝え、連れて行って母を喜ばせる事が出来たかもしれない。

　当たり前のように設置されている名機も、稼働や設置期限と供に無くなる時が必ずやってくる、それを忘れることなく好きな機種を今、精一杯楽しむ事を私は母の生き様で悟った。

忍魂の新作は新基準機の新たな希望になれるのか

　5号機ART時代に大きな貢献を果たした忍魂は、その後続編「忍魂弐」や、パチンコ版「CR忍魂」などをリリースしている。どれも個人的には楽しく打たせてもらったいい機種である。

　何より主役の疾風くんの声優が、ドラゴンボールで有名なあの野沢雅子さんを起用しており、もはや野沢さんの「かめはめ波！」よりも「月光ノ刻！」やフリーズ演出の「忍の一字！」のイメージの方が個人的には強くなっている。