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パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】

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パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】の画像1

 日本中が高度経済成長に沸き立っていた昭和40年代初頭、テレビの前の男の子たちを熱中させたのが、円谷プロが手がけた特撮ヒーローモノの傑作、「ウルトラ」シリーズである。

 同シリーズは昭和の時代はもとより、平成、そして令和の現在においても続編が制作・放映され人気を博しているほか、パチンコやパチスロのタイアップ機も数多くリリースされ、定番の人気コンテンツとなっていることは皆さんもご存じのことと思う。

 今回は、そのルーツともいうべきマシンを取り上げてみよう。

■ウルトラセブン

パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】の画像2『ウルトラセブン』は、1996年暮れにサミー工業(当時)からリリースされた、同社初のキャラクタ・タイアップ機。

 国民的人気を誇るビッグタイトルということでメーカーの気合いの入れようもハンパなく、筺体などハードウェアは完全一新。ハイクオリティなサウンドを繰り出す筺体正面のツインスピーカーや、カラータイマーを思わせるイルミネーション型ストップボタンなどなど、従来の同社のマシンとは一線を画する先進の装備が搭載された。

パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】の画像3 そしてリールに描かれるのは、原作でお馴染みのキャラクタたち。ボーナス絵柄はセブンのシルエットが添えられた7と、カプセル怪獣の「ウィンダム」に「ミクラス」、リプレイ絵柄は地球防衛軍「TDF」のロゴ、そして小役絵柄はセブンを苦しめた二大最強敵キャラの「キングジョー」「エレキング」…と、ファンにとってはこたえられないラインナップだ。

パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】の画像4 仕様は、ボーナスオンリーのスタンダードなAタイプ。「カプセル怪獣のテンパイ+右リール7」でビッグとなるのがユニークである。また、二大敵キャラ絡みの8枚役も、3つ揃いではなく右リールTDFなところがミソだが、その理由については後述させていただく。

 スペックは、幅広い交換率に対応したのかメインのビッグは低設定寄りの下げ幅が大きくなっているが、全体的にBRバランスにすぐれ連チャン期待度の高い確率配分となっていた。

パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】の画像5 ところで、当時はまだ液晶ディスプレイが搭載されておらず、当然のことながら出目がゲーム演出の主役を担っていたわけだが、そこには原作の世界観を再現するための工夫がなされていた。

 リーチ目の基本となるのは例によってボーナス絵柄の組み合わせが特定のラインに並ぶパターンだが、その出現頻度はさほど高くはなく、むしろレアだった。

 というのもボーナス成立時は、何よりも二大強敵「エレキング」や「キングジョー」が並ぶ「怪獣目」と称するパターンを優先するリール制御になっていたからなのである。「怪獣が出現したら、セブンの出番」というわけだ。

パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】の画像6 一方、ボーナス成立後の左リールチェリー付きリーチ目については、ちょっとした面白い法則性があった。

 チェリーは払い出し枚数を問わず内部的には単一フラグで、通常は狙えば必ず2連チェリーで最大6枚の払い出しを得ることができた。ところがボーナス成立後になると、この法則が崩れて単チェリーが出現したり、チェリー付きで7がテンパイするようになったのである。

 ちなみに、左→中で連チェリーになっても、左→右でボーナス絵柄がハサめば、リーチ目となった。

パチスロ「懐かしのヒーローがパチスロ機になってホールに降臨」~4号機名機伝説~サミー工業『ウルトラセブン』編【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.141】の画像7 伝説の特撮ヒーローとのタイアップで新たなファン層の獲得に成功し、4号機パチスロの新たな方向性を示したサミー工業の『ウルトラセブン』。

 本作を皮切りに同社は、「ウルトラ」シリーズに続いて「仮面ライダー」シリーズなど懐かしのヒーローモノを続々とリリース。キャラクタ・タイアップの先駆者として業界をリードするであった。

アニマルかつみ

アニマルかつみ

兵庫県尼崎市出身。1992年春にパチスロ必勝ガイドのライターとなり、以来30年にわたってメディア人の立場から業界の変遷を見つめてきた大ベテラン。ぱちんこ・パチスロの歴史に関しては誰にも負けない博識を持つ。最近ではYouTube動画チャンネル「ぱち馬鹿」のメンバーとして、各種企画の制作や出演、生配信などにも精を出している。ライター稼業のかたわら、ロックバンドのベースプレイヤーとしても活動中。愛猫家。昭和レトロ好き。

Twitter:@anikatsu213

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