従来のパチ屋を壊したのは某大手チェーン!? 業界の重鎮が「パチ屋で働くということ」に言及
2021年10月23日付「bizSPA!フレッシュ」にて、マルハンの代表取締役東日本カンパニー社長の韓裕(はんゆう)氏が、従来の慣習を壊してクリーンなホールイメージを作ったとインタビューで答えた。
韓氏は、丁寧に礼儀正しく客を迎え入れ、レジャーとして楽しんでもらえるパチンコホールを目指し、「パチンコをサービス業として誇れる仕事にする」と尽力。当時の、客を敵対視して暴力的に対応する一般的なホール店員の態度を教育で徐々に変化させ、結果、売上1兆円を達成したそうだ。
業界の大御所であるヒロシ・ヤング氏の公式YouTubeチャンネル「ヤングちゃん、寝る」内の動画では、「パチ屋で働くということ」とのテーマで、このマルハンの功績について言及。かつてのホール店員事情についても触れつつ、独自の見解も述べている。
今では、多くの大手ホールチェーンが新卒採用を実施しているが、30年ほど前のホールは採用基準が「なし」に等しいほどゆるゆる。求人広告には履歴書不要、制服支給、缶コーヒー支給などと記されており、面接=即採用といったホールも少なくなかった。
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また、寮完備&即日入居OKも決まり文句のひとつで、それ故、ワケありな人々が集まる傾向に。世間から身を隠す者たちの、格好の隠れみのだったわけだ。
そんなイメージを払拭しようと考えた韓氏は1992年、接客サービス向上モデル店として「草薙アピア店」をリニューアル。これが人気を博したことでモデル店を拡大すべく、翌1993年には新卒採用に乗り出したのだという。
ただ、当初はホテルに採用会場を借りても4~5人しか集まらず苦戦。なんとか入社を決めてもらっても、親から「パチンコなんてふざけるな!」と怒鳴り込まれたこともあったそうだ。
それでも韓氏は「業界のイメージを変える」と努力を続け、現在では当たり前のように他ホールでも導入されている「パーソナルシステム」も積極的に採用。店員の髪の色についても規定を設けるなど細かな点にも気を配り、現在のクリーンなイメージを作り上げたという。
大手パチンコホールは、高給で福利厚生がしっかりとしていることでも有名だ。他業種と比べて出世しやすいこともあり、今では人気職種のひとつと言っても過言ではないが、かつてを知るヤング氏としては「少し寂しい」と感じるのも事実な模様。「ダメな人でも生きていかなきゃならない」とし、そんな人々の「居場所がなくなるのは複雑な気持ち」と本音を吐露した。
同時に、「パチンコ業界がクリーンになるのは、もちろんいいこと」とも。ヤング氏は「難しい」「答えは出ない」と頭を抱え、江戸時代に松平定信が行った「寛政の改革」と田沼意次の腐敗政治を比べて風刺した狂歌を謳い上げる場面もあった。
時代と共に変わり続けるパチンコ業界。今後はどのように変化するのか。ファンとしても注視したいところである。
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