「パチンコ革命」の先駆者!?「新時代的要素」を押し出した「完成度の高い」〇〇構造!
回る台が打ちたいんや。
パチンカーにとって日常的な願いであり永遠のテーマとなる「よく回る台」。基本的にそれを操作するのはホールの任務であり、プレイヤーは日ごと動向や店の雰囲気、習慣を材料に優秀台と呼ばれる高回転率台を選ぶのである。
しかし、減り続ける遊技人口や遊技に使用する金額の抑制といった問題の解決のために、メーカーが意図して製作した「よく回る台」がたびたび市場に登場する。「まわるんパチンコ」とか「くるくるパチンコ」と呼ばれたアレである。
このメーカー発の「よく回る台」には2通りのアプローチの仕方がある。1つはスペック性能をつり下げて高い回転率を容認する方法で、いわゆるボーダーが20何回転とか激辛仕様にしたり、ヘソと電チューの振り分け区分がない8個保留など、通常のパチンコと変わらない遊技性を持つ機械である。
一方、人為的・構造的に回転率をアップさせる、または安定した回転率をもたらす「仕掛け台」「仕組みマシン」といった形態があり、こちらは通常時から電チュー入賞頻度をアップさせたり、ヘソ以外でスタートチャッカーへの入賞をサポートする機能や構造を搭載することで回る状況を作り上げる「補助装置」を取り入れたマシンとなる。
以上の2パターンが「回るパチンコ」の基本的な仕組みとなるが、『CRフィーバースターウォーズ』は斜め上の発想によってファンを驚かせたのである。それはホールの調整を受けにくい盤面構成の構築である。名付けて「4Dスペクタクル盤面」である。
複層アクリルによって形成されたワープのようなルートを確保することによってダイレクトにスタート入賞を目指すように設計された近未来感のあるビジュアルとなっている。
スタートチャッカーまでの道中には、振り分け装置やクルーン、回転体が搭載され、次世代的なフォルムでありながら羽根物・役物機的なアナロジカルな体験もできるようになっている。
この『CRフィーバースターウォーズ』的構造変革による抜本的な問題解決のアプローチはつまり、封入式パチンコのコンセプトと源を同じにするものであり、P笑点が提唱するAタイプパチンコの先駆者なのである。
そういった意味でも、2014年の時点でこれほどまでに新時代的要素を全面に押し出した完成度の高い盤面構造を生み出したSANKYOの先見性と技術力はさすがといえよう。
ともすればハッタリや見かけ倒しといった道化の怪作とレッテルを貼られかねないところを、そうではない本質と実効性を伴った未来図を描いてみせたのである。
(文=大森町男)
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