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連チャン性が非常に高く「モーニング機能」まで標準装備【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第29話:エキサイト&アレジン】

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連チャン性が非常に高く「モーニング機能」まで標準装備【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第29話:エキサイト&アレジン】の画像1

第29話 エキサイト&アレジン

 パチンコ歴の長いプレイヤーならご存知だと思いますが、90年代の初期に隆盛を極めたジャンルに「アレンジボールパチンコ」があります。そう、一般的には「アレパチ」と呼ばれているジャンルです。

 ただし、アレパチの名称は太陽電子(現・タイヨーエレック)の登録商標につき、他メーカーの機種を指す場合、パチンコ情報誌や業界誌では基本的に「アレンジ」と呼称します。

 まぁ、打ち手側にすればどうでもいい話なので詳細は割愛しますが、同ジャンルの代表機種を1つ挙げるとしたら、誰もが藤商事の『エキサイト』もしくは『アレジン』を推すのではないでしょうか。この両機種は大当りの連チャン性が非常に高く、モーニング機能まで標準装備していたため、客付き&人気とも突出していました。

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藤商事の大ヒット機種『エキサイト』と『アレジン』。いずれもモード式の連チャン機であり、天国モードに移行すると高確率で大当りが期待できる代わりに、他のモードに滞在中の大当り確率はゼロだった(天国滞在時はハズレリーチが頻繁にかかる)。従って、通常時は天国モードを目指してひたすらデジタルを回すわけだが、天国移行時には必ずハズレリーチがかかるため、それを契機にリーチが頻発するようになれば非常にアツい。この扇情的な演出が大人気を博したのは言うまでもないだろう。(写真は「パチンコ必勝ガイド Classic Vol.5/ガイドワークス刊」より)

 ちなみに、この両機種におけるモーニング機能は、朝イチの電源投入時にモード移行抽選がランダムに行われることで発動します。エキサイトの場合はモードが8種類ある中で1つが天国モード、アレジンは全16モードの内1つが天国モードにつき、完全なランダムであればさほど割の良いモーニングには思えませんが、実は電源投入時のモード移行には意図的な偏りがありましてね。

 エキサイトでは天国を含む4モード、アレジンも同じく天国を含む8モードにしか飛びません。ゆえにモーニングの割合は、それぞれ「4分の1」と「8分の1」になるんですよ。これなら朝イチに狙う価値が十分にあると言えます。

 まぁ、中には閉店後に電源を入れっぱなしにしてモーニングを潰す店もありましたが、そういう店では開直の出目がバラバラなのですぐにバレます(エキサイトは「1-1」、アレジンは「731」が開直の出目)。

 てゆーか、モーニングは客に有利な機能であることは確かですが、店側にとっても朝イチの稼働を上げる武器になったため、理に聡いホール店長さんは例外なくモーニングを活かしてました。目先の利益だけを追求した結果、モーニングを潰したホールは「先見の明」に乏しい店長さんが仕切ってたんでしょうね、ええ。

アレジンに走るモーニング狙いの客は多かった

 ところで、この両機種が大人気だった当時、私は故郷の大分県でサラリーマンをやってたんですが、休日の朝イチにエキサイトのモーニングを取りに行くのが何よりの楽しみでした。

 私が通っていた別府市のB店にはエキサイトとアレジンが各80台ずつ設置されており、モーニング狙いの客の多くはアレジンに向かうんです。なぜなら、アレジンはデジタルの始動チャッカーが左肩のスルーだったから。デジタルを回す作業が容易なため、開直の出目の台を500円ずつ打って、ハズレリーチがかからなければカニ歩く…というフットワークが使えたんですよ。

 一方のエキサイトは、デジタル始動チャッカーが役物の奥にあり、まずは役物を突破してクルーン奥のポケット(左奥と右奥の2カ所)に入賞させる必要があるため、アレジンに比べて見切るのに時間がかかるんです。従って、カニ歩きには不向きであり、アレジンに走るモーニング狙いの客が多かったのは当然のことでした。

 私の場合、他のお客さんと先を争って台を確保する行為は苦手なため…というか、モーニング争奪戦に参加できるような体力も腕力もないため、無駄に怪我をしないようにエキサイトに走ったんです。

 当時の開店は今のようなお行儀の良い整列入場ではありません。入口の自動ドアの前で押し合いへし合い、扉が開放されたら前の客を突き飛ばし、そいつが転んだら身体を踏み越えて台に走るような「危険な戦場」でした。なので、私のように腕に覚えのない打ち手は無理をしないのが鉄則。だって、怪我をしたくないものね。

 でもって、エキサイトでモーニングを射止めたことは何度もありますが、残念ながら猛爆してドル箱を山積みしたような経験はありません。当時、九州地方では透明な巨大なドル箱を用意している店が多く(京楽のデジパチ「フルーツパラダイス2」の出玉の凄さを魅せる演出として始まったとの説あり)、選ばれし剛腕の持ち主は1箱に余裕で1万個以上は入るドル箱を背中に何個も置いてました。

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京楽の現金デジパチ『フルーツパラダイス2』。全15種類の大当り図柄のうち「777」で当ると小デジタルの確率アップ状態に突入し、以後5回当るまで持ち玉を減らさずに遊技できる。ただし、大当り確率(235分の1)そのものはアップしないため、確変を取り切るまで数時間を要することもめずらしくなかった。6回1セット分の出玉は約1万3千個にも上る。(写真は1992年「パチンコ必勝ガイド」より)

 そんな巨大なドル箱にふんぞり返る姿を羨望の眼差しで見つつ、いつかは自分もと目論んでいたわけですが、結局のところその遥か高い頂に到達する前に、負け額がかさんで私はエキサイトから撤退することになりました。

 そう、当時の爆裂連チャン機では一時的に勝てたとしても、いずれは勝った分を全てホールにお返しするのが「一般客あるある」だったんです。お店側にとっては「損して得を取る」ですね、ええ。

 当時、巷には「身内がパチンコで負けすぎて借金が膨らみ、そのまま失踪した」…なんていうニュースはゴロゴロ転がってました。それでも爆裂連チャン機を好むプレイヤーが多かったのは、やはり「時代」なんでしょうかね。嗚呼、兵どもが夢の跡!

ドラゴン広石

ドラゴン広石

ドラゴン広石(昭和38年12月生まれ)
平成7年に白夜書房「パチンコ必勝ガイド」編集部の門を叩き、パチスロの知識と経験、目押し力を買われて「パチスロ必勝ガイド」のライターに採用された。リアルタイムで「パチスロ0号機」を遊技した経験を持つ、唯一のパチスロライターである。令和4年現在でライター歴は27年。代表作に「枠上人生」、「浮草家計簿」(連載中)、「回胴絶景」(連載中)など。1日の最大勝ち額~プラス41万3千円(クラブロデオT)、1日の最大負け額~マイナス12万9千円(初代・北斗の拳)。

Twitter:@dragon_hiroishi

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