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パチンコ店も「デカけりゃいいってもんじゃない」と…【濱マモルののほほんコラムVol.156~巨大化~】

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コラムVol.156~巨大化~

 中野サンプラザが2023年7月2日に閉館するという。

 同施設は1973年に開業。まぁ都内在住ではないアタシは爆風スランプのボーカリスト・サンプラザ中野の存在から同施設の名を知ったが、ロックに目覚めて以降はHELLOWEENやLOUDNESSなど国内・海外バンドを問わず多数のライブを観に行ったものだ。

 中でも印象に残っているのは、2006年12月28日に行われた筋肉少女帯の復活記念ライブ。同年7月22日の恵比寿リキッドルーム「大槻ケンヂと橘高文彦」ライブで8年ぶりの復活を知って以来、中学生時代から信者だったアタシはその日を指折り数えて待ち続け、開演と同時に名曲「トゥルー・ロマンス」のイントロを聴いた刹那、涙腺が崩壊した。しばらくは涙で前が見えなかった。

 閉館と言えば昨年、近所のパチンコ屋が閉店した。なにを隠そう生まれて初めて入店したホールで、当時は羽根モノを中心にプレイ。どっぷりパチスロにハマってからは、空き台からリーチ目を見付けたのに狙っても揃わず、ふと横を見ると店員がリールを手で動かしてリーチ目を作成している…なんてことに気付き、キレそうになったこともあった。

 そのホールでの一番の思い出は、ガイドライター転身後に複数人で出撃したデータ採りだ。なぜだかミズホの『赤ドン』が全国に先駆けて先行導入。その情報を聞きつけたことで、スロガイ編集部より実戦人としてピックアップされた次第だ。

 一撃大量獲得の「赤」として登場した本機は、370枚の獲得が見込める3種類のビッグを搭載。ビッグ後は必ずチャレンジゾーンへ移行し、ここで3種類あるチェリーをよりも先に三尺玉を入賞させれば1セット33G継続のART「ドンちゃんゲーム」へ突入する仕組みで、ビッグ中にナビポイントを獲得していれば、当該チャレンジゾーン中にチェリーナビが発生→ナビされたチェリーをハズすことで、実質、ART突入が約束される。

 ART中はリプレイ確率の大幅アップに加えて、通常時は同時に狙えないチェリーをナビ。終了後は再びチャレンジゾーンへ移行し、ナビポイントが複数個残っていればARTのループに期待できる。

 当時、横浜市内では珍しく9時半開店だったように記憶している。常に高稼働な印象はなかったが、念のため開店1時間前から同僚たちと並んだところ、そんな異変を知る由もない店員は、見るからに面倒臭そうな大人たちが集団で押し寄せていることに驚愕。急いでシャッターを開けると店回りを清掃し、開店と同時に笑顔で迎え入れてくれた。

 結果は6,000Gほど回して3,500円のプラス。収支はショボいが、序盤では985G、中盤では1047G、終盤では800Gのハマリを喰らってもプラスだったのだから、それなりの仕事はしたと自負しているし、5号機に大きな夢を感じたことを覚えている。

どちらのホールも、デカけりゃいいってもんじゃないと…

 そんな思い出深い地は現在、完全に取り壊され、跡地にはマンションが建つという。一方、中野サンプラザの跡地には7,000人規模のホールが建設される予定だそうだが、正直、現在の2,222人ゾロ目収容とは、まるで別物のような気がしてならない。

 どちらのホールも、デカけりゃいいってもんじゃないと思うんですよね。

(文=濱マモル)
〈著者プロフィール〉
 神奈川県横浜市出身。レコード会社勤務の後、フリーライターへ転身。パチンコ・パチスロやギャンブル系を中心に、野球、音楽、街情報など幅広い分野で執筆する。特技は料理と飲酒で、超常現象好き。ドラマーとしての顔も持つ。
Twitter(@hamamamoru777):濱マモル

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