パチンコ新台「約90％RUSHに必ず突入」…期待の神台候補に意外な反応!?

ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていく【激アツ新台実戦JUDGEMENT】

　今回のピックアップマシンは、導入前は「神台キタ」と前評判の高かった『海』シリーズの超最新作。パチンコ覇者の新たなるブランドとして旋風を巻き起こせるか?!　『Pスーパー海物語 IN 沖縄5 夜桜超旋風』（以下沖海超旋風）だ。

『海物語』といえば長らく三洋を代表する看板機種であった。しかし、『P大工の源さん超韋駄天』のスーパーヒットによってその牙城が揺るいだのである。その『超韋駄天』のゲーム性はパチンコの一大トレンドとしてファンから確固たる支持を受け、巷には似たようなスペックが溢れかえった。

　そして、その波はついに本丸、『海物語』シリーズにも波及。『沖海超旋風』として高継続率×高スピードスペックのマシンが登場したのである。

　大当り確率は約1/319.68で約90％の確率でループするRUSHを搭載。RUSHは時短6回転＋保留2個で展開する仕様で、2回転分の抽選を1回のリーチで見せるなど、テンポよく変動が進んでいくようになっている。

神台候補とも言われた本機に意外な反応も

　ただ、本機最大の特徴は大当りすれば必ずRUSHに突入する点にある。くだんの『源さん超韋駄天』もそうだが、基本的に50％などRUSH突入には障害を”突破”するのが当然のようになっているところで、90％継続のRUSHに100％突入するのである。「神台」と呼ばれても不思議ではない。

　しかし、「思ったより連チャンしない」「初当りが重い」「出玉がショボい」など初打ち報告は否定的な意見が先行しているような印象も受ける。

　前述の評価はいずれも『超韋駄天』にも当てはまるような内容。つまり、負けたから評価が低いような向きもあろう。ただ、それをファンから引き出してしまう決定的な要因が存在するのではないだろうか。

　それはズバリ、本体となる「『沖海5』の出来」なのである。『沖海』自体は人気シリーズとして『海物語』の発展に貢献したが、『5』の完成度や評価はイマイチといった感想はよく聞かれるところ。『4』から演出がほとんど変化していないのに不思議な現象ではある。

　信頼度や出現率などの演出バランスが悪い、メリハリの効いたシンプルさが肝だった『海』なのに煽り演出が多い、カスタム非搭載といったソフト面の問題と、ゲージが辛い、アタッカーが悪い、電チュー削りがひどいなどのハード面の悪化が重なり、評判が上向かないタイトルとなっている状況もある。

　つまり、どんなスペックやゲーム性でも『沖海5』の時点で評価されないのかもしれないのである。そして、時代はもう「出玉感」を求める方向に動いている兆しもある。『超韋駄天』以外のヒット機種を見ればそれがうかがい知れよう。

『エヴァ15』『ガンダムUC』『RE:ゼロ』など、右打ちオール1500発や3000発出玉などボリューム感のある出玉性能を持つ機種ばかり。もしかするとこの『沖海超旋風』の低調がブームのターニングポイントとなり、高速高継続マシンはその歴史的役割を終える時期となるのかもしれない。

（文=大森町男）
<著者プロフィール>
　羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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