昔のパチンコ店で起きた「怖い話」…【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第95話:人違いでBANGされた話】
■第95話 人違いでBANGされた話
パチmax!読者の皆様、ご無沙汰しております。突然のコラム終了から早2ヶ月以上が経過しましたが、この度、短期集中連載として復活することになりました。多くのアクセス数を獲得すれば正式に再開できるかも知れませんので、再びパチンコ&パチスロの昔語りにお付き合いください。
さて、短期集中連載の第1回目に紹介するのは、昔のパチンコ店で起きた怖い話についてです。
ただし、攻略法の実践がバレて事務所に連行されたとかの「怖い話」じゃありません。いや、実際に連行された経験がある人なら、その瞬間は生きた心地がしないことは十分にご理解頂けると思いますが、それとは違った類の「怖い話」が昔のパチ屋にはあったんです。
昭和の時代、パチンコ業界の裏側では常に反社会勢力が暗躍していました。昔の文献によると反社会勢力のシマでパチンコ店が出店する際には、いわゆる「みかじめ料」と呼ばれる用心棒代を要求されるのが常で、これを断ると嫌がらせや暴力の実力行使を受けることも多かったといいます。
その陰湿さは多岐に渡り、金で解決できるなら素直に払った方が面倒がなくて良い…と考えて、嫌々ながら支払うホールが多数だったようですが、反社会勢力はパチンコ賞品の買取りをめぐる利権にも絡んでいました。
以下、東京都遊技協同組合(都遊協)のホームページより引用。
https://www.toyoukyo.or.jp/
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都遊協では、平成3年5月から、パチンコ店用賞品卸業者の団体である「東京商業流通組合(略称:東商流/平成7年共同組合認可)」、同組合の事業部門として設立された「東京ユニオンサーキュレーション株式会社(略称:TUC)」と連携し、警視庁のバックアップを受けて業界に介入する暴力団の排除を決断し、組合の一大事業として実施してきましたが、6年半余りの歳月をかけ、平成9年12月までに都内の全域での暴力団排除に成功しました。
この間、北沢地区や墨東地区では、地域役員の店舗や自宅にけん銃を発射されたり、火炎ビンを投げ込まれると言う激しい抵抗を受け、暴力団の排除に取り組む関係者の不安は並大抵のものではありませんでした。
しかしながら、組合員はその都度不退転の決意を固めてこれに立ち向かい、ついに業界最大の課題を解決したのです。
パチンコ業界への暴力団の介入は、業界の誕生まもない時期から50年の長期間にわたり、主としてパチンコ商品の買取りをめぐる利権を狙って行われ、このため都民からの目には、まるでパチンコ店と暴力団が癒着しているかのような悪印象を与えてきました。さらに、ひとつ間違えばギャンブルとも言われかねない賞品の換金をめぐって始まったいきさつもあります。
このため、暴力団排除を徹底するには、こうした問題を抱える賞品システムの改革にも踏み込む必要がありました。そこで、換金にしか使えないいわゆる特殊景品を廃止する一方、一般的な賞品として市場に流通し、経済的価値のある金地金賞品を採用するなどの新賞品システムを導入したのです。
これにより、パチンコはギャンブルではなく、あくまで遊技であることを賞品の面からも打出すとともに、今後は賞品買取り問題にからんで利権にあずかろうとする暴力団の介入は二度と絶対に許さないことを決意し、日々努力しています。
(引用ここまで。写真はHPより)
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■リアルに「怖い現場」に遭遇した経験が…
今から約30年前、暴力団排除活動を推し進めていた地区役員さんの店舗には実際に実弾が打ち込まれたり、汚物を撒き散らされるような嫌がらせを受けたと聞きます。そういう事情もあってガイドのデータ取りで下北沢のホールに行くことはありませんでした。
もちろん、一般プレイヤーの多くは、パチンコ店という華やかな舞台裏でそんな怖い事件が起きているとは知る由もなく、ただひたすら遊技に一喜一憂していたわけですが、地区役員さんの地道な暴排運動の甲斐あって、パチンコ業界から反社会勢力を一掃することに成功しました。この時、経済的価値のない特殊景品(ボールペンや栞、文鎮など)から金地金に変更され、東京都では三店方式の買取り事業をTUCが一手に担うことになったんです。
今では、見るからに反社会勢力っぽい風貌の怖い人をホールで見かけることは全くなくなりましたが、現在、パチンコ&パチスロ業界が繁栄している裏に、先人たちの多くの苦労と尽力があったんですね。
ところで、実は私も若い頃に一度だけ反社会勢力にニアミスした、リアルに怖い現場に遭遇した経験がありましてね。時は昭和62年(1987年)、私が大学を卒業して故郷の大分県に帰り、中津市にある某土木建築会社で現場作業員っぽい仕事をしていた頃の話です。
その日、あいにくの空模様につき定時で仕事が終わった私は(土木の現場は雨だと作業ができない)、なんとなく普段は行かないパチンコ店(T会館)を覗いてみる気になりました。特に理由があったわけじゃありません。当時はパチンコ&パチスロで勝つことに貪欲でしたから、暇さえあればホールの新規開拓に余念がなかったんです。我がパチスロの師匠である「弁当屋ギョロさん」はジグマスタイルのプロだったけど、まだ二十代前半で若かった私は、アクティブに動き回る元気に溢れていました。
その日は、初めて見る『パルサーXX』を打ってチョイ負け。3千円使ってビッグを引き、ギッタンバッタンやった挙句に最後は飲まれてヤメました。
台の右上に貼られたリーチ目シールと睨めっこしながらの初打ちでしたが、ジリリリリ~ンと鳴るコインの払い出し音が非常に心地よく、近い内にまた来ようと思い、店の自動ドアから足を踏み出したその刹那、店の中から大きな音が鳴り響きました。
「ガッシャーン!」
一瞬、誰かがドル箱をぶちまけたのかと思ったのですが、特に気にせず私は駐車場に向かいました。雨上がりの夜空は非常に爽やかで、明日は間違いなく現場が動くでしょう。ならば早く寮に帰って(この頃は親会社の寮を間借りしてました)、明日に備えて早く寝なきゃね。
■今のホールは安全で素晴らしい
その翌日、朝刊を見て驚きました。昨日の夜、中津市のパチンコ店で拳銃の発砲事件が起きたとのこと。被疑者は某反社組織の構成員で、被害者(死亡)は一般人でした。新聞の記事によると、被疑者は他の反社組織の組員を狙って犯行に及んだが、パチンコを遊技中に撃たれた被害者は人違いだったそうな…。とんだとばっちりというか、どうしようもなく酷い話です。
しかもですよ、現場のパチンコ店は「T会館」…って、私が昨日パルサーXXを打ってた店じゃないですか。ということは、もしかして私が聞いた大きな音は「その瞬間」だったのかも?
一歩間違えれば私が撃たれていた可能性もあるわけで、事件の前後を思い出すと冷や汗が止まりませんでした。事件に巻き込まれたわけじゃないけど、この時のことは今でも忘れません。今回、当コラムを執筆するにあたり事件を調べてみましたが、新聞が大分の地方紙だったことに加え、あまりにも昔の話なので詳細はわかりませんでした。
今のホールは安全で素晴らしいと思います。
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